2015.06.10 (水)
『騎馬民族は来なかった』佐原 真著
という本を読みました。

たまたま目についたから読んだ、だけでしたが、

大変、分かりやすく、腑に落ちることが多い内容でした。


『紀元四、五世紀のころ、北アジアの遊牧民の流れをくむ騎馬民族が
日本を征服して王朝をたてた(本書「はじめに」より)』という学説を、

戦後間もない頃にとなえた江上波夫氏に対する反論、だそうですが、

え、そんな説あるの~~!?程度の超初心者なアタクシでも分かる内容でした。


よく、日本は農耕民族で、ヨーロッパは狩猟民族だ、と言われますが、
実際はそうではない。

日本の農業の歴史は世界史的にも遅いのだそうです。
日本は食料採集の時代が長く
ヨーロッパや中国に比べて六千年ほど遅れて農耕を始めたそうです。

考えたら、現代でもドイツやフランス、アメリカだって食料自給率は高いですもんね。

そして、日本では、農業といえば、食料栽培を主としますが

これは世界的に見ても少数派だそうです。

農耕をやりながら、ヤギ・ヒツジ・ウシ・ブタなどの食用家畜を飼っているのが
世界の主流なのだそうです。

日本では牛や馬を野良仕事で使うことはあったけれど、
食用として飼っていた訳ではなかった。

それから、畜産農民と非畜産農民の食の違いや

去勢の歴史に及びます。

日本では、去勢の知識が到来していても
広まることはありませんでした。

1725年、江戸時代に、去勢の技術知識が伝わってきたそうです。

畜産農民や遊牧民は、
群れ動物を扱うので、
結婚シーズンを迎えて気性が荒くなる動物を従順にするため、
安全に家畜を維持管理をするため、
去勢を行っていたのです。

非畜産農民である日本では、長く、その知識は必要がなかったんですね。

犬や猫と暮らすと
避妊去勢がいかに大事か、分かるのですが、

私も少しためらいがありました。
何て残酷な!と受け入れられない人も、
日本では今もいるのではないかと思います。

ですが、畜産農民としての歴史が長いヨーロッパ人は
人と暮らすためには、避妊去勢は必要だと、わかっているんでしょうね。。


他にも、畜産農民や遊牧民と、非畜産農民である日本人では
犠牲や血に関する考えが違うことなど、
とてもわかりやすく解説されてました。


最近スピリチュアル系の本ばかり読んでいて、
ちょっとバランスが悪いなーと思って、読んだ本でした。
こういう民俗学的アプローチは、自分の身近な生活にも関わることだから
読んでいて面白いです。


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